恋は世界の片隅に【短編集】


しばらく見つめ合う二人の姿を、俺はハラハラしながら見ていた。


いつアイツがキレるか、じゃない。

いつアイツが落ちるか、が問題なんだ。


「……裸眼だろ」

「ふぁいなるあんさー?」

「あ、あぁ」



なんだよ、佐伯のヤツ。

あんな俺様自己中だったヤツが、すっかり有紗ちゃんのペースに乗せられてんじゃねぇかぁぁぁぁ!


「ふふっ…正解はね」

「……」

「教えてあーげないっ♪」



ええぇぇっ!?


そのオチ!?

有紗ちゃん、いくらなんでもそれは、アイツを怒らせるんでないかい?
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