恋は世界の片隅に【短編集】
ただでさえ狭い6畳の部屋の半分を駿太に占拠され、暑苦しいったらありゃしない。
もう半分のスペースに腰を下ろしながら、あたしは駿太を見下ろした。
「……あのさ駿太。ここ一応、女の子の部屋なんだけど?」
「それが、何?」
しらっとした涼しい顔で、駿太が首を傾げる。
あぁそうですか。
あたしはまるで女扱いされてないんですか。
「汗かいたから着替えたいの! どっか行ってよね」
「別に着替えれば? 俺こっち向いてるし」
「そうゆう問題じゃない!!」
ダメだ。
ただでさえ暑いのに、イライラしてたら余計体温が上がってしまう。