恋は世界の片隅に【短編集】
あたしはつくづくアイツに甘いなぁ、と思った。
気づけば、ご丁寧に麦茶まで用意しているあたしがいる。
アイスクリームと麦茶をお盆に乗せ、駿太の待つ2階へと向かった。
「駿太ー、アイス持ってきたよ。
……って、寝てる?」
なによ。
人がせっかく持ってきてやったってゆーのに。
「……」
おそるおそる近づいて、寝顔を覗きこんでみた。
……本当に寝てるし。
大口を開けて、気持ち良さそうに寝息を立てている。