恋は世界の片隅に【短編集】
その規則正しい寝息を聞いていたら、あたしまで釣られて眠ってしまいそう。
「…しょうがないか」
アイスは冷やしなおして、後で食べよう。
そう思って、立ち上がろうとした瞬間だった。
「小春……」
……え?
今の、コイツの寝言?
確かに今、駿太の口からあたしの名前が聞こえた。
そっと、近づいて再び耳をすましてみる。
「小春………
好き…」
気づけは、あたしは夢中で階段をかけ降りていた。