恋は世界の片隅に【短編集】
Best Friend【完】
「…ごめん。莉沙とはもうつきあえない」
一瞬、頭が真っ白になった。
言葉の意味を理解するのに、何秒かかっただろう。
立ち尽くすわたしに、健吾が続ける。
「なんていうか…重いんだよね。俺、最初に言ったじゃん?束縛されるの無理だって」
「……」
────重い?
そうか。
わたし、フラれてるんだ…。
ようやく今の状況が理解出来て、わたしはゆっくり顔を上げた。