恋は世界の片隅に【短編集】



「じょ、冗談だろ?」


やっと体勢を元に戻したアイツは、目を見開いたままあたしの顔を覗きこんできた。


「冗談じゃないよ。


好きだから……見ちゃうの」



もう、いちかばちかだ。


『当たって砕けろ!』

これ、おじいちゃんの受け売り。




「……」


ねぇ、どうして何も答えてくれないの?

勇気を振り絞って告白したのに。


もしかして……



「怒った……?」


急に不安が襲ってくる。




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