*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*



うわぁぁ……私なに言っちゃってるの!?

そんなこと訊くつもりなかったのに!

この非日常的空気で頭おかしくなってる!?

「あの……ォ!べ、別に言いたくなかったら、」

「いないよ………………彼女なんか」

………………彼女・いない!?

「つき合ったこともないし」

「……!え、うそ、本当!?」

「……………………悪い?」

子猫を抱きながら、キッと睨まれた。

うええぇぇぇぇいじけた!?
なんか子猫より可愛くない!?

「こんなオレを好きになってくれる子なんか、どこにもいないよ」

きゅーーん……。

……れ?いまの音なに?

もしかして私のなかから聞こえた?

「っ」

急に身体が熱くなって、視界がグルグルしだす。

いま、彼の両手ですっぽりくるまれてる子猫になりたい。ううん、私が彼をくるんであげたい。

か、かゆい、この空気……
ダメだ耐えられないよ……。

私は自分が抱いていていた子猫を、そっと段ボールに戻した。

「ごめん帰るわッ!」

「え?」
< 105 / 578 >

この作品をシェア

pagetop