*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
やがて授業がはじまる時間に─────
でも、
あ、やべ教科書忘れた。
3日休んでるうちに時間割りが頭のなかで混乱した。
どうしよ…………
こんな時、メンバーに連絡したらすぐ届けるだろうけど、さすがにな。(つーか教科書とってこいなんて言えねーよ)
「もしかして教科書忘れた?」
隣の千歳がオレの様子に気づいた。
「………私の一緒にみる?」
「え、いいの?」
こうして、互いの机を寄せてまん中に千歳の教科書をおいた。
いつもよりさらに千歳が近い。
なんかいい匂いするな。
オレの身近にいる女っていったら、せいぜい妹の椿子くらいだけどぜんぜんちがう。
千歳は昨日、やたら椿子を褒めてたけど千歳だってかなり綺麗だ。(オレ的に)
気になって気になって、もう授業どころじゃない。
さっき感じた見えない煙、少し晴れた気がするな。
それになんか………………これってふつうの青春ぽくね?今のオレすげーリア充っぽい。つかリア充だ!
オレがずっと求めてたものはこれだ!
これまで生きてきたなかでいま一番幸せかも。