*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
命を狙われるのは今に始まったことじゃない。
少し前もある部下に裏切られて死にかけた。
日常がこんなキナ臭いことばかりだから、好きな子が出来ても、結局、付き合ってなんて言えない。
オレの女になんかなったら、きっと危険に巻き込んじまう。
オレなんかと関わらないことが一番なんだ。
だから、どうせ千歳とは────…………
ジャリ………………。
物音にはっとした。
ここは人気のない校舎の裏。
誰も来ないような場所を選んでタカシに電話したのに。
今、コンクリを踏みしめるような音がした。
立ち上がり、校舎の角まで行ってその向こうを覗くと、遠ざかる人影がみえた。
聞かれた!?
それとも偶然……?
「……ッ」
まぁ今のじゃ、どうせ何のことか意味は分かんないだろうが…………。