*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
「……あの子危なくない……?」「誰か助けてあげたら……」「通報しようか…」「でもあの女子高生が先にケンカ売ったよ……」
集まった通行人たちは厳つい不良たちが怖いのか、誰も仲裁に入らず、遠くで見守ってるだけ。
通報なんかしてる間にアイツ殺されんぞ!
オレは舌打ちして人波をかき分けた。
「オイ、何やってんだよ」
千歳を取り囲む男3人に声をけるが、空気はさらに険悪に。
3人は般若のような表情で、一斉に振り向いた。
「誰だテメー!?」
「コイツの彼氏か!?」
「カッコつけんなよッ‼テメェから先に殺るぞ!?」
コイツらはどうやらオレの顔も知らないザコらしい。でもその方が千歳に正体バレなくて済む。
誰がオレを殺るって?
こっちこそこんな3人ヤるのに5秒もかからねーよ。
「千歳、大丈夫?こっちにきな」