*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
男子会(?)の夜
その夜、午前1時 ────
部屋の隅に横たわり、真っ暗な闇を見上げていた。
千歳が走り去った後、どこをどう通って家にたどり着いたか記憶にない。
アパートに着ついてからは、仔猫たちにミルクを飲ませ、床に寝そべっているうち日付がかわった。
日を跨いだ頃、何度かスマホに着信があったが、出ようって気にもなれず放置。
『暴走族やってる人なんか大嫌い‼もう触んないでッ‼』
これまで見たことないほど怒って、泣いて、傷ついて、千歳はいなくなった。
あんなにボロボロの瞳で泣きながら睨まれたら、追いかけることもできなかった。
全身がオレを拒んでいた。
千歳を追いかけても、きっと何も言えない。
自分を正当化する言葉しか思い浮かばない…………。