*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
「ほっといてほしくても、相手はほっとかないかもな」
温まったミルクを皿に移しながら、タカシが意味深に呟く。
「なんだそれ?」
「お前の女がケンカ売った3人な、今日言った"死國連合"の兵隊らしいぞ」
「…………シコク?」
ソレ何だっけ?
オレが首を傾げると、タカシは呆れて手をとめる。
「オイまさか忘れてねーよな?魔陀羅の頭獲るために作られた同盟だ。命狙われてるって教えてやったろ」
「……………………ああー」
まさかじゃなくて綺麗サッパリ忘れてた。
そういや関西の4つの族がどうのこうの言ってたな。
「"弱いヤツほどよくつるむ"……って本当かもな」
千歳がよく口走る皮肉がよぎった。
半分は自虐のつもりで言ったんだが、タカシには伝わらなかった。
「ずいぶん余裕かましてるけどあんまり舐めんなよ?仮にも関西シめてる連中だ」
「関西だが四国だか中国だか知らねーけど、お前こそ夜道気をつけろ?」
関東制覇が目的なら、"雷怒の頭"(タカシ)も当然狙うだろう。
「人の心配より女の心配しろって。ソイツらメンツ潰されて今頃さぞお怒りだろうな。お前の女、狙らわれるんじゃねーか?」