*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
「だめだよそんなの、ふたりの邪魔しないで協力してよ」
「だって千歳嫌がってるじゃん!」
「ホントに嫌なの千歳?」
「嫌なんだろ千歳!?」
またふたりの視線が私に突き刺さる。
竜憧くんが嫌なんじゃない。でもそばにいると、口が勝手に動いて次々酷い言葉をぶつけちゃう。
「っ」
うつむく私を見て、さっちは「はぁーッ」とため息を吐いた。
「竜憧くんいいと思ったのになぁ……。ほかの子に盗られるの悔しいなぁ……」
「……っ」
私だって竜憧くんが誰かと付き合ったら嫌だよ、ほかの女子といるところなんか、想像しただけでも胸がキリキリしてアーッ‼って叫びたくなる。耐えられない。
でも、…………素直になれないんだもん!
「別に男は竜憧だけじゃないだろ」