*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*



「急に何?話反らすなよ?」

暴走族嫌いの私が、突然自ら魔陀羅のネタを振ったもんだから、小海もさっちもきょとんと目を丸くした。

「何ってこともないけど…………もう少し教えてほしいな……なんて?」

「魔陀羅のことを……?なんで突然?」

「だから…………なんとなく!」

怪訝な表情ながらも、小海は話してくれた。

「だいたいこないだ言った通りだけど?総長の下に幹部とかいう人が何人かいて、その下は部隊長、隊長、兵隊とかって色々いて、そしてさらにその下に傘下の暴走族チームが20くらいいて、さらに……」

「あ、"魔陀羅"っていうか…………"総長"ってどんな人なのかな……?」

「総長?今の代の総長?…………噂しかしらないけど、そういうカースト組織をひとりで作り上げたんだからすごいカリスマなんじゃないの?……っつか、何でいきなりそんなこと訊くの?」

小海はいよいよ不審な目で私を見る。

でもどう思われてもいい、竜憧くんのことを少しでも知りたい。

「今の代になって、魔陀羅が良くなったって話ほんと?」
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