*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
つき合えなくても、近寄るなって言われるくらい嫌われても、千歳を守りたい。
千歳は守る。
だって好きなんだよ、どうしても好きなんだ。放っておけない。
でも"黙って守られてくれる"女の子じゃない。
今朝、きのうのヤンキー3人に狙われてるって教えたのに、ふつうに寄り道なんかしてるし……。
千歳のことだから全く気にしていないのか、下手したらすっぱり忘れているんだろう。
また遭遇したら、いったいどうするつもりなんだよ……。
「竜憧くん」
「ッ!?」
考えごとをしていたら、急に背後から声をかけられて驚いた。
「何してるの?」
いつの間に店を出たのか、なんと千歳が真後ろに立っている。
「ここで何してるの?まさか私たちを見てたの?もしかして学校からずっとついてきたの?……嘘だよね?」
しかも、矢継ぎ早にどんどん迫られて息をのむ。
「だ、だって…………"話しかけるな"、"近寄るな"って言うから離れてた」
けど、オレが仕方なく正直に話すと、意外にも千歳の頬が赤く染まった。