*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
呆然自失のオレ。
「……仲直りしたー?」「……何話してたんだよ?」「……いいでしょ……」
歩き去る3人の話し声が、徐々に遠くなる。
千歳たちの背中は街の喧騒に埋もれ、どんどん遠ざって行く。
だがついて行くのも禁止されてしまったし、そして今度こそさすがに、呆気にとられて足が動けない。
……………………って"本気で怒るからね"って何だよ!
まだ本気で怒ってなかったのかよッ!?
好きな子にここまで嫌われるとむしろ清々しいな…………。
「……ったく」
でも、やっぱり放っておけない。
出来ればこの手は使いたくなかったけど、千歳の安全には変えられない。
ポケットからスマホを取り出した──