*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
あーッ!もうッ!明日学校で会ったらただじゃ済まさないッ‼一発ぶん殴ってやろうかなッ!?
いや、これはもう腸が煮えたぎって明日まで待てないかも。家調べて怒鳴りこんでやろうか!?
なにが私を守りたいだ‼ばかばかばーかッ‼
私を守るとか言う前に時間を守れッ‼
いや…………そもそもその前に日本の法律を守ればーかッッ‼
あまり人をナメるんじゃな……
「千歳?」
怒りに震えていると、ふいに忍び寄る人影にハッとした。心臓が萎縮する。
「……ッ!?」
私よりもずっと背の高い男性が、急に横からあらわれた。
大きな瞳を見開いて私を見下ろしている。
「やっぱ千歳やん?何しとん?待ち合わせ?」
名前を呼ばれた瞬間は竜憧くんだと確信した。でも違う。誰なのか気づくのに数秒かかった。
「…………あ、茜先輩……っ!?」