*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*



どこかで聞いた声…………。

あまりに不意を突かれて数秒間固まった。

…………いや、ちょっと待て、"聞いたことがある"っていうか、この声は、

「…………タカシッ!?」

「シッ!声デケェよ!」

やっぱりタカシだ‼

タカシはオレの口を塞ぐように手でおさえると、さらに小さく耳元で囁いた。

「周りにバレるからケンカしてるフリ続けろッ」

「…………!?(はぁァァ!?)」

なんで今ここにタカシがいるんだ!?
(だいたいフリもクソも今オレに肘食らわしたじゃねーか!?)

「……ふぅッ!?ちょっ待っうぐぐヴうまおでをフグググッテグググググッッゥッー!?」

疑問と文句をぶつけてやろうとしたが、口を塞がれてるから言葉にならない。

「落ち着けっての」

「……フグウググウッテググレッカァ!?(落ち着いてられるかッ!?)」
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