*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
椿子の言うことは最もだ。
だが、まだ躊躇いもある。
「オレだって千歳助けてェよ‼…………でも今ここからオレが消えたら……ッ」
こうして3人で話してる間も両チームの乱闘は続いてる。そのうちオレの姿が消えたことに気づくだろう。
そうなったらどうなる…………?
「シュウ。だから私が来たんだよ」
「…………どういう意味だ?」
椿子はオレの右手をそっと握りしめた。嫌な予感が走る……。
「私がシュウのフリをする」
「………………は!?」
「はやくはやく。ほら、そのパーカー貸して?」
嫌な予感的中。
「何寝惚けたこと言ってンだよ!ンナふざけた冗談言うためにワザワザ来たんかよ!?」
呆れて耳を疑ったけど、椿子の目は真剣そのもの。
「ふざけてないよ。大丈夫!上手くいくって!…………たぶん」