*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
「テメェが拐ったンだろォ!?」
しかしオレが叫ぶと、数秒の間をおいて茜の口がぽかんと開いた。
「………………は、……ハァ?いきなり来てなんの話や?お前頭おかしなったんとちゃう?オレが千歳を拐った!?………………さっぱり意味分からんわ」
「ッ」
「変な因縁つけんと帰れや、警察呼ぶで?」
「千歳がッ──」
「知らんて言うてるやろ‼」
茜はさらに力を込めてドアを閉めようと引っ張った。
コイツホントに知らないのか!?
死國の連中とは無関係?…………まさか!
千歳の名前を出したとたん、一瞬だが茜の目に動揺が走ったの見た。
それがオレの気のせいじゃなければ、絶対茜はこの件に噛んでるはずだ。
「警察!?呼びたければ呼べよ‼ちょうどいい‼」
「…………」
「その代わり徹底的にこの家ん中調べさしてもらうからなッ‼」