*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*


「……理由…………?でもほんと、すっぽかすつもりなんかなかったよ!こんなこと言っても信じてもらえるか分からないけど……」

オレが言葉を濁すと、千歳の眉がつり上がった。

「もーーォォォォ‼イライラするんだけど!?竜憧くんてたまにウジウジするよね!?さっきはあんな啖呵切ったくせに!」

なかなか説明をしないオレに業を煮やしたようだ。その剣幕に押される。

「ゴ、ゴメン、話す……。約束の駅に行く途中、具合の悪そうなばあちゃんがいて……」

ばあちゃんを救急車で病院に運んだこと、そして妹の椿子に代わりに行かせたことを説明した。

でも、そんな"あまりにも出来すぎた話"を信用してくれるかはすごく不安だったけど…………。

千歳は黙って最後まで聞いてくれた。
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