*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
「……ッ」
真っ直ぐな千歳の瞳。
喉の奥が焼けるほど痛くなって、せきを切ったように詰まっていた言葉が溢れてきた。
言わなきゃいけない。伝えなきゃいけない!
「……オレは族やってるけど……それは暴れたいからじゃない……!人を傷つけたいんじゃない!……誰も傷つけたくない……ッ!」
「…………」
「ち、千歳より魔陀羅が大事とか、そういうことじゃないんだ!千歳が大事だからこそ…………魔陀羅を解散しても、何の解決にもならないんだよ……!」
「…………」
「むしろ解散して掟をなくたら、バラバラになってヤツらは好き放題にもっと悪いことする。そんでまた新しい族が生まれて…………つまり、同じことの繰り返しなんだ」
「…………」
「……ゴメン、こんな話、千歳にはどうでもいいよね…………」
「…………」
「…………ち、千歳のばあちゃんのことは…………ばあちゃんのことは……ッ……何て言うか……オレも…………」