＊オレを嫌いなキミが好き。＊日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子＊

そんななか、ひとりのメンバーが、

「それ、少し前うちの傘下に入れて欲しいって頼んできたヤツらです。大したチームじゃねーけどみかじめ料払うってンで認めてやりました。ラギさんには報告するまでもないと思ったんですけど……」

気まずそうに語尾で声を落とし、オレの顔を覗いた。

「まずかったスか？問題あるなら切ります。今すぐ士斬の頭呼び出して……」

「いやいい」

つまり、そのチームが"雑魚過ぎて"オレの耳に入らなかったんだ。どうりで知らないわけだ。

まぁそんな予感はしたけど。

しかしオレが納得した代わり、コイツらの空気は不穏なものに変わる。

「まさかソイツら、ラギさんに何か無礼な真似でも？」

「いや、そうじゃねーよ」

マズイ、変な勘違いをさせちまった。

ヘタなこと言ったら勝手に血祭りにしちまいそうだな。

千歳をブスブス言ってた田母神達はムカツクが、別に"士斬"が悪いわけじゃねーしなァ……。