*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*



ひとりで教室の戸をくぐると、まるで待ち構えていたようなさっちに捕まった。

「千歳っ!何がどうなってんのか説明してよ?」

その気迫に押される。

「………………何が?」

「何がじゃねーよ!」

さっちが親指でクイクイっと竜憧くんの机を指さした。なんか目が怖い。

「キャラ変わってるよ?」

「そんなことよりいつから付き合ってんの?」

「……つ、付き合ってる???」

「もー‼竜憧くんとだよ‼なんで私にまで内緒にするのぉ?」

さっちはほんとに悔しいのか、ほっぺを真っ赤に染めた。

「私ずっと竜憧くん推してたんだからふたりが付き合うの大賛成だよ?なのにさ、」

「ちょっと待とうよ。……なんで私竜憧くんと付き合ってることになってんの?」
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