*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
机のフックにバックをかけながら訊くと、さっちは不満そうな表情で、小さく可愛い口を限界まで開いた。
「だって今朝駅で一緒だったんでしょ!?」
「……そうだけど、それなんで……」
"なんでさっちが知ってるの?"って訊く暇もなくさっちの口が動く。
「昨日ははぐらかされたけど、ちゃんと説明してよー?……あと昨日!千歳と竜憧くん校舎の裏で…………えっちなことしてたってホント!?ほら、いきなり帰るとか言い出した後……」
「……はぁ!?なにそれ!?」
「さっき隣の深山さんが見たって騒いでたの!なのにさ、私、千歳からなにも聞いてないよ?ひどくない?ずっと二人を応援してたのにさぁ」
興奮したさっちは完全にむくれてる。
「し、してないよ!ちょっと、お願いだから話聞いてよ」
なんでそんなとんでもない話になってるの……!?