*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
それに、こっちからそんなこと問いつめる女子って男子的にウザくない?
がっついてるって思われたくないんだけどな。
「で?肝心の旦那様(竜憧くん)はどこ?」
さっちはきょろきょろと竜憧くんを探す。
ほっとくと自分で問いただしそうだ。
「アレ?まだ来てない?駅で落ち合ったんでしょ?」
「あ、なんかのっぴきならない"急用"ができたから少し遅刻するってさ」
まさか魔陀羅のメンバーに呼ばれたらしい……なんて言えない。
「急用?……急用!?あやしー。竜憧くんてなーんかナゾ多いよね?昨日も昨日で学校辞めるとか辞めないとか言ってたし。千歳なにか聞いてる?」
「べ、別に」
魔陀羅の総長だってことは絶対にさっちに……ううん、学校のだれにも言えない!
もちろんそんなことは夢にも思っていないさっちは、可愛い目をキラリと光らせた。
「一度いろいろ訊いた方がいいと思うよ?すごい秘密を抱えてそうじゃない?」