*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
見つめるというより、むしろ睨んでるといった方がしっくり来る。
いつから私を見てたんだろう。
「…………?」
だいたいいつもなら、こんなときは寄ってきて話に混ざるのに。今の小海は席を立ってこっちに来る気配は全くない。
とても険しい顔だ。
なにかあったのかな?
何かを必死に伝えたいような…………。
小学校からの付き合いだけど、小海のこんな硬い表情を見るのははじめて。
「っ」
なにも疚しくないのに、万引きを見られたような気分になって、先に目を反らしたのは私だ。
変なの。あり得ないことだけど、いまの自分の気持ちを小海に見透かされてるような気がした。