*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
「ふ~ん」
やっぱり。竜憧くんと仲のいいクラスの男子って思い浮かばないもんなぁ。
てことは魔陀羅のひと?
ってことかな?
…………まぁいいや、いちいち訊いて確かめても仕方ないし。
「千歳、どうかした?」
私が俯いたからか、竜憧くんは不思議な顔に。
「ううん!別に。……あ!椿子ちゃん元気?」
「まぁ、ふつうかな」
まだ暴走族のことを気にしてるって思われたくない。慌てて話題を変えた。
私と目が合って、はにかむ竜憧くん。その照れた表情ひとつに胸は忙しなく騒ぐ。
やっぱり好きだな。
大好きかも。
だからこそ今朝、さっちに言われたことも気になっちゃう。
私たちの関係に名前を付けるならなんと呼ぶべきな……?
"彼女"……
で、いいのかな?(厚かましい!?)
ところで気になると言えば、向かい側に座ってる女子3人組の視線も……だ。