*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
さっきから3人は、ずっと竜憧くんと私を見比べながら、何かひそひそ話している。
『あの人カッコ良くない?』
『うんうん』
『でも隣に女いるよね?』
『まさか彼女?ウケる!』
『まさか!ただの友達だよね?』
『だよね?ただの友達っぽい』
『ただの友達だよ』
『でも勘違いして彼女ヅラしてない?』
『ただの友達のくせに』
…………なーんて?
ぜんぜん聞こえないけど、きっとそんな会話が繰り広げられてるじゃなかろうか…………。
つーか悪かったな!ただの友達で!
私は誰にも気づかれないよう、彼との距離をそっと詰めた。