*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
一瞬、救急車の担架で運ばれる猫の映像を想像しちゃって、我ながらアホらしく、つい吹きそうになった。
そしてその子猫をはと言えば、こないだと同じ場所、でも段ボールではなく水色のタオルケットの上で、二匹ともスヤスヤ昼寝をしている。
互いに凭れ合う姿は、まるで一つの生き物みたいだ。安心しきって眠ってる。
そんな無防備な姿を眺めていると、こっちまで安心するというか癒される。
「可愛い」
無意識に呟くと、それが聞こえたのか、彼はまるで自分のことのように照れて少し笑った。
彼のはにかんだ微笑は、仔猫レベルの破壊力。
「なんか大きくなった気がする」
「そう?毎日見てると分かんないな」
起こさないよう、その一匹をそっと撫でる。
でも、私の全神経は、はっきり言って子猫よりも竜憧くんにいっているのは否定できない。