*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*


「しかもあの工業地帯、少し走ると道が細い袋小路になってるから、パトカーに追われたとき都合いいんだって」

「パトカーに追いかけられたくないなら、暴走族なんかやらなきゃいいのに。どうせ、"国家権力と戦ってるオレらカッコいー!"とか思ってんでしょ?実際は逃げるしか出来ないくせにね!」

私が白けた目で呟くと、隣を歩く小海は顔をしかめた。

「相変わらず毒吐くな……お前」

魔陀羅の関係者に聞かれないように気をつけろよ……なんて言ってポケットからスマホを取り出した。

「それよりいつその工業地帯とやらに着くの?駅からけっこう歩いたけど、まさか迷ったんじゃないよね?」

「だから今調べるよ。あー、誰か情報上げてないかな……」

「もーぅ!」

人を誘うならちゃんとリサーチしてからにして欲しい。

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