*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
「誰が族なんかやるか。グダグタ群れるとかダリィわ」
「……!」
「群るヤカラは嫌いだ」
竜憧くんの前できっぱりとそう断言したトウタくん。
でもそれを聞いた竜憧くんも、怒るどころか苦笑いって顔で平然としている。
不思議な男の友情(?)にも驚いたけど、トウタくんの言葉に衝撃を受けた。
「へー、暴走族が嫌いなんだ!」
目から鱗が落ちたような気分で、ジーっとトウタくんを見つめていると、竜憧くんの顔色がみるみる曇ってく。
「ねぇ千歳?……もしかして今、トウタくんと私って気が合うかも♪…………なんて思ってないよね?」
「………………え?」
おそるおそるそう訊かれてドキっとした。まさに一瞬、そう思ったかも。
「しかも同じ苗字」