*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
暴走族なんかの、いったい何がそんなに凄いんだろう。
しかも、
「ねぇ、あんたこないだ"雷怒(ライド)"ってチーム推しって言ってなかった?魔陀羅はその雷怒の敵なんでしょ?」
「まぁそうだけどいいじゃん、どっちにしろそうそう会えるモンじゃないし、会えるならどっちでもいいわー」
なにそれ。
「ほんと呆れたわー。小海が暴走族信者だったなんてね」
「何だよその言い方ァ(しかも喋り方マネんなよ)」
小海がムスッとスマホから顔を上げたけど、私は目を反らして向かい側のコンビニを見た。
さっきは気づかなかったけど、駐車場にバイクが数台停まっている。
改造されて、ナンバーのついてない族車。
「…………ね、思ったんだけどその幹部って人たちはさ、チームの先頭にいるんでしょ?それとも真ん中?一般人が近寄れるわけないじゃん」