*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
「…………は?」
「警官にわざと下っぱのメンバーと小競り合い起こさせて、そこに幹部たちが現れたら、潜んでいた500人の警官が一気に検挙するとかっ言ってたっけ」
「…………!?」
「まぁ魔陀羅の下っぱいくら捕まえても"頭"獲らなきゃ意味ないもんねー。警察も焦ってるんだろうけどー」
「ちょ……なに言っての……!?」
いきなり警察だの魔陀羅だの言い出すから心臓がギュっと軋んだ。
ふざけてる?
私をからかってるの?
「ねえなに言ってんの!?」
でも乃愛はさっきから一度も私を見ようとしない。
「でもさー囮作戦?なんて、警察も考えること私と変わらないなー。そうそう、魔陀羅って言ったらこないだアイツ、"死のうが捕まろうが自己責任だろ"とか、偉そうにドヤ顔で説教たれてたけど、ホントに捕まったらざまぁみろだわ、笑ってやろうかな。いい気味ってやつ!…………まー、これ全部一人言なんだけどぉー……」