*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
「うん……」
彼の席をそっと見つめながら立ち上がる。でも足が動かない。
窓の外は抜けるような青空。これから日が暮れるとは思えないほど明るい。
いま彼はどこにいるんだろう?
会いたい、気になる、すっごく会いたい。
私の一日は竜憧くんに出会う前と後とで何かが変わった。
人生が変わった……なんて大袈裟なことは言わないけど、今まではなんとなく過ごしてきた時間が、とても大切に思える。