*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
でも、今のはなに?
今のはダレ?
まさか本当に二重人格だったりする!?
呆気にとられ、私も小海も声を出せずにいると、周りの男たちが騒ぎだした。
「ラギさん、コイツら知ってるンすか?」
「なんか"ラギさんの女"だとかベタ惚れだとか言ってたけどまさか……」
ぎゃーーーっ!?
それを聞いて私の心臓はまた爆発しそうになった。
でも多分それ以上に竜憧くんも驚いたらしい。
だってみるみる顔が真っ赤になったから。
「……え?……え!?千歳が??そう言ったの!?」
照れまくって焦るその表情は、完全にいつもの竜憧くんだ。
「…………ラギさん?」
「どうしたンすか?」
でも今度は取り巻いていた男たちが不審な顔に。
「ッ」
部下たちに注目されて、竜憧くんはまたもハッとすると、気合いを入れるように自分の頬をバシッと叩いた。
「……ンデもねーよッ」