*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
あらわれた相手が竜憧くんと気づいて、落ち着つきを取り戻したんだ。
今一瞬ビビったのが恥ずかしいみたい。
(正直私もちょっとビビったけど…)
それに、まるで子供扱いされたみたいで面白くないんだろう。
「竜憧こそ魔陀羅見に来たんじゃないの!?」
不機嫌さを露骨に出して、小海が睨むと、竜憧くんは一瞬ポカンとした。
でも、彼が言葉に詰まったことを、YESと解釈した小海は「ほーらやっぱり」って顔でますます強気に出る。
「何でオレらばっか家に帰れなんて言われなきゃなんないの?」
まぁ……確かに。
うちのクラスの田母神にも逆らえないような竜憧くんこそ、暴走族のメンバーに絡まれたらどうする気なんだろう。
一人じゃ危ないって。
「どう考えても危ないのは竜憧くんじゃん!そんな目立つ髪してんだから、(にわかヤンキーのくせに)絡まれたら危険だよ?」