*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
遠目でも怖そうな人たちだって分かる。もしかして向かいのコンビニに停まってるバイクの持ち主たち?
いやそんなことより何でこっち来るの!?
「ヤベ!」
それに気づいた竜憧くんもチッ!と舌打ち。
「いい!?早く家帰ってよ!?」
そう言い残して、迫って来る男の人たちから逃げるように走り出した。
残された私はぽかん状態。
何?不良に追われてるの!?
「千歳、オレらも行こうぜ!」
「……え?あ、うん」
私と小海も、彼と逆方向に歩き出す。
どう見ても怖い人たちが5~6人、前方から迫ってきた。ふつうの不良じゃない。あまりに怖すぎて目も合わせられない。
でもその人たちは、幸い、私と小海になど目もくれず通り過ぎてくれた。