*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
そればかりか、みるみる顔色が悪くなってゆく。
「…………?」
「あー、アンタがそのコの彼氏」
すると男は、オレに対して意味深な笑みを浮かべ、そしてあらためて千歳に訊いた。
「こないだの夜は楽しかった~?」
「っ」
「"彼氏にナイショ"でいい男見つけられた~?」
「ちがうってば!」
青くなっていた千歳が、灰色の髪の男を睨んだ。だが男に黙る様子はない。
が。
「ちがくないだろ~?彼氏に黙って集会行ったんだよな?総長や幹部と仲良くなりたくて」
「……え?」
男の言葉に耳を疑った。
「ち……ちがーーーう‼‼」
千歳の絶叫にほかの通行人も注目。でもオレは何がなんだか分からない。