＊オレを嫌いなキミが好き。＊日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子＊

「さっちは夢と現実を混同しすぎ！」

暴走族嫌い……いや最早"暴走族アレルギー"と言ってもよい千歳が、ジロッと怜智を睨む。

「だいたい自分のことくらい自分でどうにかしなよ」

「ま、まぁ……ねぇ？…………それに桃乃さんはちょっと調子乗ってて嫌な感じだし。魔陀羅の総長にもナンパされたとか自慢してるし」

「………………ハァアア!?」

千歳に責められ、話題を反らした怜智から信じられない言葉が出てきた。

つい声を荒らげたから、怜智と千歳がオレを注目。

「どしたの竜憧くん？」

「あ、いや……今！魔陀羅の総長がナンパしたって言った？」

「ん？……ああそう、桃乃さんナンパされたとか自慢してたよ」

「嘘だッ‼‼」

ふざけんなよ、オレナンパなんかしてねーぞ！
…………したことねーし！

だって理由なく知らない女に話しかけれるかッ!?
痴漢だと思われたらどーすんだよ!?

カアッ……っと赤面してると、二人は首を傾げた。

「なんで嘘って思うの？」