*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*


ったくこの学校ときたら、生徒も適当なら先生も適当だ。

「……もーぉ、しょうがないな…」

確か廊下の奥のつき当たりに、使っていない机とイスが積んであった気がする。

あれを運べばいいんじゃないのかな?

いちいち先生に確認するのも面倒くさいから、勝手に運んじゃお。

思い付いたらすぐ行動。すたすたと教室の出口に向かう。

「……あれ?千歳どこ行くの?」

私の背中にさっちの声。

「竜憧くんの机運ぶの」

するとそれを聞いた彼がすくッと立ち上がった。

おや、立つとけっこうデカいんだ。

「ならオレが運ぶよ」

「………………」

私は足を止めて彼を見つめた。

「当たり前」
< 9 / 578 >

この作品をシェア

pagetop