*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
ったくこの学校ときたら、生徒も適当なら先生も適当だ。
「……もーぉ、しょうがないな…」
確か廊下の奥のつき当たりに、使っていない机とイスが積んであった気がする。
あれを運べばいいんじゃないのかな?
いちいち先生に確認するのも面倒くさいから、勝手に運んじゃお。
思い付いたらすぐ行動。すたすたと教室の出口に向かう。
「……あれ?千歳どこ行くの?」
私の背中にさっちの声。
「竜憧くんの机運ぶの」
するとそれを聞いた彼がすくッと立ち上がった。
おや、立つとけっこうデカいんだ。
「ならオレが運ぶよ」
「………………」
私は足を止めて彼を見つめた。
「当たり前」