*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*
男性と女性の声だ。
ハメハメとかカメハメとか揉めてるけど、その話し方と口調だけでも、かなり親密で仲のいい関係ってわかる。
しかも、この声って竜憧くん!?
心臓が止まるかと焦るくらいドキッとした。
「………………お前言い張るなァ、じゃ帰ったら調べんぞ!」
「いいよ、絶対にハメハメハ大王だもん…………あれ?」
私が立ち尽くしていると、あっという間に会話の主ふたりが階段を昇りきって、鉢合わせ。
男の人は、やっぱり竜憧くんだった。
そのお隣には、黒髪ロングヘアの、見たことないくらい綺麗な女の子。しかもお嬢様学校として有名な女子校の制服を着ている。
二人も私に気づくと、会話をやめてハッとした。
「……………………ち、千歳さんッ!?なんでいるのッ!?」
特に竜憧くんの驚きっぷりは半端ない。
猛烈に頬が熱くなった。