きみに想い届くかな?
~回想~
今日は始業式だ。
私は2年生になる。
クラス表を見に行くと、
みんなが群がる中にゆりちゃんの姿を見つけた。
駆け寄ると
悲しそうな表情のゆりちゃん。
自分の名前より先に、ゆりちゃんの名前を探した。
そこには
『5組』
川口 百合
と、書いてあった。
私と剛くんの名前を探すけど、
そこには(知ってる人では)
ゆりちゃんの名前しか書いてなかった。
ゆりちゃん、頭良いから
進学コースでも一番頭が良いクラスになったんだ。
大輔くんの名前もなかった。
そのことにひとまずほっとする私だったけど…
「ゆりちゃん、大丈夫?
クラス離れちゃったね。」
まずはゆりちゃんだ。