きみに想い届くかな?
〜大輔side〜
「は?
それで美亜は何て答えたわけ?」
昨日のお昼休みの出来事、
つまり向井 剛が美亜に告った話。
を、今美亜の口から聞いた。
あいつ…絶対いつか告白すると思ってた。
油断した。
美亜の答え次第では…お仕置きだな。
「私は何て答えた?
あっ?!!」
「なんだ?」
「私 何も答えてない!そういえば!」
はい、お仕置き決定!!
「何も?なんかあるだろ?」
「それが、〝返事はまだいい〟とか言ってた。バカなのにカッコつけて、クールにキメてたつもりみたい」
バカなのに、とか言ってるけど
愛情がこもってるように聞こえるのは、俺だけか?
イライラする。
お仕置きだ。
俺は美亜の唇に自分の唇を重ねた。
チュッ
と、リップ音が聞こえた。