未来郵便 〜15年越しのラブレター〜
「へ?」
あまりにも突然で思いも寄らない言葉だったから、思わず変な声が出た。
だって、あの葉山がだよ⁈
私に会いたかった、だなんて……
そんな夢みたいなこと……
「係になればいち早く会えるし、綾音も喜んでくれると思ったんだけど」
「違う?」と真っ直ぐに見据えられて、ドキンと心臓が跳ねる。
顔が熱い。
それ以上に、胸が熱い。
葉山が私に会うために係になってくれた……
いち早く会いたいと、思ってくれた……
これが例え夢でも現実でも、今私は世界一の幸せ者かもしれない。
それぐらい奇跡に近い言葉だ。
「違わないっ!私も…私も葉山に会いたかったよ」
顔は真っ赤。
想いを口に出すって凄く恥ずかしい。
だけど、なんでだろう。
凄く清々しい気分だ。
「バーカ。最初っから素直にそう言え」
葉山は二ヒヒッと笑いながら、私の頭にぽんっと手を置く。
私より大きくてゴツゴツしてる手。
いつかこの手を当たり前のように握って隣りを歩きたい。
小学4年から始まった私の片想いが急速に駆け出した瞬間だった。
が、人生はそんなに簡単にいかない。
4月下旬。
あっという間に入学してから二週間が経った。
私の中では今頃、順調に、トントン拍子に葉山と進展していい雰囲気になってるはずが……
私と葉山の関係は後退の一途をたどっている。
「綾音、さっきのはないわ」
花梨は呆れたと言わんばかりに溜め息を吐いた。
「だって…だって……」
葉山との関係が後退してるのも花梨の盛大な溜め息の原因も全部、私。
なぜか葉山を目の前にすると頭が真っ白になってしまう。
何も話せず、目も合わせられず、しどろもどろになって終いには逃げる。
葉山の姿を発見したら会わないように隠れて、影から見つめるだけの日々。
さっきも葉山に突然後ろから声を掛けられたのに、振り返って返事もせずに走って逃げて来てしまった。
あまりにも突然で思いも寄らない言葉だったから、思わず変な声が出た。
だって、あの葉山がだよ⁈
私に会いたかった、だなんて……
そんな夢みたいなこと……
「係になればいち早く会えるし、綾音も喜んでくれると思ったんだけど」
「違う?」と真っ直ぐに見据えられて、ドキンと心臓が跳ねる。
顔が熱い。
それ以上に、胸が熱い。
葉山が私に会うために係になってくれた……
いち早く会いたいと、思ってくれた……
これが例え夢でも現実でも、今私は世界一の幸せ者かもしれない。
それぐらい奇跡に近い言葉だ。
「違わないっ!私も…私も葉山に会いたかったよ」
顔は真っ赤。
想いを口に出すって凄く恥ずかしい。
だけど、なんでだろう。
凄く清々しい気分だ。
「バーカ。最初っから素直にそう言え」
葉山は二ヒヒッと笑いながら、私の頭にぽんっと手を置く。
私より大きくてゴツゴツしてる手。
いつかこの手を当たり前のように握って隣りを歩きたい。
小学4年から始まった私の片想いが急速に駆け出した瞬間だった。
が、人生はそんなに簡単にいかない。
4月下旬。
あっという間に入学してから二週間が経った。
私の中では今頃、順調に、トントン拍子に葉山と進展していい雰囲気になってるはずが……
私と葉山の関係は後退の一途をたどっている。
「綾音、さっきのはないわ」
花梨は呆れたと言わんばかりに溜め息を吐いた。
「だって…だって……」
葉山との関係が後退してるのも花梨の盛大な溜め息の原因も全部、私。
なぜか葉山を目の前にすると頭が真っ白になってしまう。
何も話せず、目も合わせられず、しどろもどろになって終いには逃げる。
葉山の姿を発見したら会わないように隠れて、影から見つめるだけの日々。
さっきも葉山に突然後ろから声を掛けられたのに、振り返って返事もせずに走って逃げて来てしまった。