未来郵便 〜15年越しのラブレター〜
「おい綾音!さっきから何処見てんだよ。集中しろ、集中」
「だから名前で呼ばないでよ!」
私目掛けて思いっきり投げられたボールを胸元でうまくキャッチすると、それをそのまま相手に憎しみ込めて投げ返した。
だけど、私も所詮女子。
渾身の一球は簡単に取られて、今度は足下に当てられてしまった。
「むかつくぅーっ!」
「ふ。まだまだだな」
悔しがる私を鼻で笑うコイツは、同じクラスでバスケ部の細井駿平。
入学早々に隣りの席になってから何かとちょっかい出してきて、勝手に呼び捨てしてくる嫌な奴。
今だってずっと集中してなかったわけじゃない。
一瞬、ちらっと別のところを見てただけなのにっ!
球技大会を3日後に控え、うちのクラスでは昼休みに練習をすることになった。
男女混合ドッヂボールのキャプテンは細井。
ちなみに、私を半強制的にドッヂボールにしたのもこの男だ。
「練習中に何処見てた?」
「アンタには関係ないでしょ」
ふん、とそっぽを向いて言うと、細井に目を向けずに外野に出る。
細井に答える義理はない!
何回聞かれたって絶対に言うもんか!
「あーあ、また喧嘩して。仲良しだねぇー」
初めから外野要員として外野にいた花梨が、ククッと肩を揺らして言った。
「どこ見てんの花梨‼︎全然仲良くないしっ!天敵だよ、天敵‼︎」
仲良く見えるなんて冗談じゃない!
喧嘩するほど仲が良いって言うけど、私達の間にはそんなの一切ないんだから。
「細井の言う通りじゃない。どうせ、葉山でも見てたんでしょ?」
ゔ…流石、花梨。全てお見通しか……
葉山は校庭の端にあるバスケコートで、友達といつものようにバスケして遊んでる。
私はその姿をほんの少しだけ……
素直に認めると、チラチラと何度も見てはその度に一人ニヤけていた。
「だから名前で呼ばないでよ!」
私目掛けて思いっきり投げられたボールを胸元でうまくキャッチすると、それをそのまま相手に憎しみ込めて投げ返した。
だけど、私も所詮女子。
渾身の一球は簡単に取られて、今度は足下に当てられてしまった。
「むかつくぅーっ!」
「ふ。まだまだだな」
悔しがる私を鼻で笑うコイツは、同じクラスでバスケ部の細井駿平。
入学早々に隣りの席になってから何かとちょっかい出してきて、勝手に呼び捨てしてくる嫌な奴。
今だってずっと集中してなかったわけじゃない。
一瞬、ちらっと別のところを見てただけなのにっ!
球技大会を3日後に控え、うちのクラスでは昼休みに練習をすることになった。
男女混合ドッヂボールのキャプテンは細井。
ちなみに、私を半強制的にドッヂボールにしたのもこの男だ。
「練習中に何処見てた?」
「アンタには関係ないでしょ」
ふん、とそっぽを向いて言うと、細井に目を向けずに外野に出る。
細井に答える義理はない!
何回聞かれたって絶対に言うもんか!
「あーあ、また喧嘩して。仲良しだねぇー」
初めから外野要員として外野にいた花梨が、ククッと肩を揺らして言った。
「どこ見てんの花梨‼︎全然仲良くないしっ!天敵だよ、天敵‼︎」
仲良く見えるなんて冗談じゃない!
喧嘩するほど仲が良いって言うけど、私達の間にはそんなの一切ないんだから。
「細井の言う通りじゃない。どうせ、葉山でも見てたんでしょ?」
ゔ…流石、花梨。全てお見通しか……
葉山は校庭の端にあるバスケコートで、友達といつものようにバスケして遊んでる。
私はその姿をほんの少しだけ……
素直に認めると、チラチラと何度も見てはその度に一人ニヤけていた。