未来郵便 〜15年越しのラブレター〜
◇◇
空になった缶を潰してゴミ箱に入れると、冷蔵庫から今度は缶チューハイを取り出した。
プルタブを開けようとするけど、長い爪ではなかなか上手くいかない。
「はあぁ。もういいや」
何だか面倒臭くなって缶を台所に置く。
今日は花梨とも飲んできたし、家でも飲み直して相当酔っちゃったみたいだ。
15年前のことなのに、手紙を読みながら当時を思い出してつい泣いちゃったし。
お酒は強い方じゃない。
この辺でやめておこう。
机に広げたままの手紙を手にとって、その文字を追う。
ルーズリーフに書いてあるのは、一方的な終わりを告げる言葉。
たった二行の手紙は、幼い私の心に深い傷を負わせるのには十分な内容だった。
「何がごめん、よ…」
15年前、これを受け取った時のことはよく覚えてる。
私は壊れてしまいそうなぐらい泣いた。
目は腫れ上がって真っ黒い隈が出来、血色の悪い顔に花梨は本気で胸を痛めて心配してくれたんだよね……
そう、この時に初めて花梨の涙を見た。
自分の事のように泣いて悲しんでくれた花梨。
私の大好きな大好きな自慢の親友。
花梨がいてくれてから、私は乗り越えることが出来たんだ。
◇◇
空になった缶を潰してゴミ箱に入れると、冷蔵庫から今度は缶チューハイを取り出した。
プルタブを開けようとするけど、長い爪ではなかなか上手くいかない。
「はあぁ。もういいや」
何だか面倒臭くなって缶を台所に置く。
今日は花梨とも飲んできたし、家でも飲み直して相当酔っちゃったみたいだ。
15年前のことなのに、手紙を読みながら当時を思い出してつい泣いちゃったし。
お酒は強い方じゃない。
この辺でやめておこう。
机に広げたままの手紙を手にとって、その文字を追う。
ルーズリーフに書いてあるのは、一方的な終わりを告げる言葉。
たった二行の手紙は、幼い私の心に深い傷を負わせるのには十分な内容だった。
「何がごめん、よ…」
15年前、これを受け取った時のことはよく覚えてる。
私は壊れてしまいそうなぐらい泣いた。
目は腫れ上がって真っ黒い隈が出来、血色の悪い顔に花梨は本気で胸を痛めて心配してくれたんだよね……
そう、この時に初めて花梨の涙を見た。
自分の事のように泣いて悲しんでくれた花梨。
私の大好きな大好きな自慢の親友。
花梨がいてくれてから、私は乗り越えることが出来たんだ。
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