狼少年、拾いました。
箱
ある国の山の奥深くに、小さな村があった。
そこに住む村人たちは、みんながそれぞれを大切にしていた。
誰かの誕生日は村のみんなで祝い、誰かが神様のところへ行けばみんな涙を流しながら見送る。
その日のスープを作りすぎれば隣へ分けるし、ある家の畑仕事の人手が足りなければ鍬を持って向かう。
みんな、仲が良かった。
みんな、笑顔で暮らしていた。
みんな、手を取り合って生きていた。
同じ家に住んでいるとかいないとか、そんなことは関係なかった。
そんな村には一つ、決して破られてはいけない掟があった。
山の獣はとっても、花や草は取るな。
山で迷っても、途中で見つけた小屋には近寄るな。
黒い目の娘には気を付けろ。
魂を吸いとられてしまうから。
そこに住む村人たちは、みんながそれぞれを大切にしていた。
誰かの誕生日は村のみんなで祝い、誰かが神様のところへ行けばみんな涙を流しながら見送る。
その日のスープを作りすぎれば隣へ分けるし、ある家の畑仕事の人手が足りなければ鍬を持って向かう。
みんな、仲が良かった。
みんな、笑顔で暮らしていた。
みんな、手を取り合って生きていた。
同じ家に住んでいるとかいないとか、そんなことは関係なかった。
そんな村には一つ、決して破られてはいけない掟があった。
山の獣はとっても、花や草は取るな。
山で迷っても、途中で見つけた小屋には近寄るな。
黒い目の娘には気を付けろ。
魂を吸いとられてしまうから。