LOVE物語3
ーside遥香ー


私は、胸の痛みと息苦しさ、色んな機械の音で目を覚ました。


手に、温かい温もりを感じて見てみると尊がずっと手を握りしめて眠っていた。


身体を半分起こそうとすると、胸の皮膚が突っ張った感じがした。



「痛い…」



あまりの痛みに、涙が溢れ出した。


どうして?



それに、どうして私は酸素マスクをつけているの?



どうして、色んな機械に繋がれているの?



何が起こったのか、私は思い出そうとしたけど山城先生が尊に連絡しようとしていたところまでしか思い出せない。



それから…



どうしたんだっけ?



頭がいっぱいいっぱいになってると、尊が目を覚ました。



「遥香!?」



尊は、驚いた顔をしていた。


それから、抱きしめられて私の存在を確認してから、尊は安心したように肩が震えていた。




「尊?…どうしたの?」




「…よかった。目を覚ましてくれて。本当によかった。」



「尊…」



抱きしめられてる場合じゃない。


「尊、胸が痛いんだけど…」




「胸?」



「傷があるみたいに…すごく痛い…」



「あ、麻酔が切れたんだな。ごめんな、今痛み止め取りに行くから。」



そう言って、尊は部屋を出てしばらくして痛み止めと尊のお父さんが来た。



尊は、私の点滴に痛み止めを投与してからベッドサイドに置かれた椅子に腰をかけた。


それから、私は尊のお父さんに診察をされた。



「…よかった、特に問題はないようだね。」




どうして、今日は尊じゃないのかな。
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