LOVE物語3
それは、季節の変わり目で、春から梅雨へ移り変わりの時期。


遡ること、1週間前。



雨の日が多くて、とても憂鬱だった。



手術をしてから5日後に外出許可が降りた。



だけど、生憎の天気で中々中庭へ行けなかった。



でも、今日は晴天になって中庭へと向かった。



程よい温かさの心地よい風が私を包みんだ。



そんな時、誰かに肩を叩かれた。



ノートを持った綺麗な女性。



綺麗な字で、ノートにペンを走らせた。



「よくここに来るの?」


この綺麗なお姉さんは、そうノートに記した。



その質問に、私は頷いた。



「今日は晴れて良かったね。」



「はい。」



私の言葉に、どんどん書き進めるその女性。




声が出せないだけで、私の声は聞こえてるのかな?




「あなた、お名前は?」



ノートとペンを渡された。



きっと、声も聞こえないのかもしれない。



私は、ノートに自分の名前を書いて、その人に渡した。




私の顔を見て、笑顔で『はるちゃん』って言ったことが分かった。


何となく、口の動きでこの人の伝えたいことが分かるかも。
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